貯金をしていたら損をする?

物の値段とお金の価値の関係

皆さんは物の値段が上がると、お金の価値が減ることはご存知でしょうか。

例えば10年前、1個で100円で買えたリンゴが、今は1個で200円になったとします。これは100円で買えるリンゴが1個から半分になっいるので、100円の価値自体が下がったとも言えます。

2つ目の例では、Aさんは昭和初期にお父さんが亡くなり、10万円を相続したとします。せっかくお父さんが残してくれたお金だから、簡単には使えないと大事に家の金庫で保管していました。令和になってAさんも亡くなり、Aさんの孫がそれを発見して、今は使えないお金だから銀行に交換にいきました。もちろん交換できるのは諭吉10枚(10万円)です。ここで考えていただきたいのが、昭和初期の10万円の価値についてです。当時の10万円は1軒家も建てられるぐらいの価値(現在のお金で換算すると5000万以上)がありましたが、今の10万円では4Kテレビ1台買うのがやっとではないでしょうか。つまり、先ほどのリンゴの例と同じように月日が経つにつれて物の値段がどんどん上がっていき、10万円の価値が500分の1に下がってしまったということです。上の2つの例は他人ごとのように思えるかもしれませんが、実は我々の生活でも同じようなことが起こっています。

日本で物の値段があがる理由

近年日本でも多くの物の値段が上がってきていると感じることはないでしょうか。2021年10月から小麦、大豆、コーヒー、ガソリンなど様々なものが上がっています。一昔前まで日本は物の値段が上がらない(デフレ)ではなかったのかと思う方もいるかもしれませんが、実は少しずつ物の値段は上がってきています。見た目にはわからないように、値段は変えずに内容量を減らすこともあります。では、なぜこんなにも値上がりしているのでしょうか?一番の理由は海外で物の値段が上がっているからです。日本は食料を60%、ガソリンなどのエネルギーを93%以上海外から輸入してる国です。そのため、海外で値段が上がっているものを輸入して、同じ値段で販売すると企業はやっていけないので、日本の物の値段が上がるということです。

将来に使うお金を貯金していると買えるものが少なくなる

上記のことから日本でも物の値段が上がってきているわけですが、その中で皆さんは将来の子供のための教育費や自分の老後の生活資金をどのように貯めているでしょうか。日本人は資産の50%以上をタンス預金や銀行にお金を預けています。しかし、現状日本の銀行の普通預金の金利は0.001%、定期預金は0.002%となっており、ほとんどお金は殖えません。そんな中、生活に必要な物の値段が上がっていくとお金の価値自体が下がっていき、そのお金で買える物やの量は減っていくことになります。そのため、中長期的に使用しないお金は最低限物の値段が上がっていく割合と同じぐらいの割合で殖やさないと、損をするのではないでしょうか。皆さんは教育資金や老後の資金をどこに預けていますか?

弊社ではお金の置き場所を考える「お金の小学校」という勉強会を開いていますので、ぜひ一度ご参加されてみてはいかがでしょうか。